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縄文の風を感じながら

 


 

早々と梅雨明けした福岡は、猛暑続き、こんな中、七輪陶芸をするのは、自殺行為ということで、今回は、吉田先生の著書『いつでも、どこでも、縄文・室内陶芸―その辺のものを型とし、灰で乾燥、燠や炭で焼き上げてしまう画期的な技法!』を参考に、縄文式土器を焼いてみようと思いました。

 

そう思って、土を取り出して、びっくり!ものすごく硬い・・・。指で押しても穴さえ開かないくらい、乾燥しています。これは大変と言う事で、硬くなった土を柔らかくしました。(この土を買ったのはもう2年位前ですから、硬くなるのも当然ですよね)

 

まず、硬くなった土を、細かくちぎります。それから、全部ちぎった土に、霧吹きで水を含ませます。

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水を含ませた土を練っていくのですが、ここがなんとも気持ちいい。昔、土遊びをしたときを思いだします。ヌルヌル、ペチャペチャって感じです。

土をまとめていきます。この時は、粗練りです。固くなったところと柔らかくなったところを均一にしていきます。ここでは、念入りに粗練りをすることをお勧めします。粗練の説明はこちらです。

粗練が終わったら今度は、菊練りです。今回、結構土が多かったので、とってもやりやすかったです。
菊練りの説明はこちらです。最後にまとめて終了です。

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今回作った縄文式土器は尖底土器という物、字のごとく、底の部分が尖っているものです。尖底土器は、縄文土器の早い時期に多く作られていました。また、現在では、その作り方を紹介した物によると、今回、私が作った方法が多く紹介されています。

その方法のひとつが、縁の部分から作っていくと言うもの。尖底土器は底の部分が尖っているため、型にはめるか、今回私が作った、縁部分から作っていく方法しかないと考えられてました。

それでは作り方です。まず、縁部分から作っていきます。後は、紐つくりで少しづつ絞り込みながら上へと、作って行きます。底の部分は、予め、底の部分だけ作っておいて後からくっ付ける。

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その後、ある程度乾いたら、手ろくろから切り離し、内側部分を整えます。そのとき、底部分の接続部分も整えます。

それから少し乾燥させて、縁部分をカンナなどで整えます。土台で使っているのは、園芸用の鉢スタンドです。ちなみに「ザ・鉢スタンド」だったと思います。(分かる人は分かると思いますが・・・。)

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一週間ほど乾燥させて、いよいよ、焼成です。焼成といっても初めてだったのでよく分かりません。

とりあえず、『いつでも、どこでも、縄文・室内陶芸―その辺のものを型とし、灰で乾燥、燠や炭で焼き上げてしまう画期的な技法!』を見ながらやってみました。

 

本には「内焼き」と紹介されています。そのまま器の中に炭を入れて焼く方法です。この方法は外側や底の部分は焼けにくいのですが、失敗が少ないとかかれています。

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本の通り、炭を入れて、空気が奥まで届くように、竹筒を入れておきます。それから、縁いっぱいまで炭を入れていきます。

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とにかく、時間がかかる・・・。10時ごろから初めて、1時間おきに写真を撮ったのですが、全然変わらない・・。上の3枚目の写真は、1時ごろの写真です。3時間も経っているのにこれだもの・・。

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あまりにも、変わり映えのしない写真だったので、私の昼ご飯の写真を撮って見ました。チラッとビールが移っているのは気にしないで下さい。(今日のメニューは冷製パスタです。)

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まだまだ、同じような写真は続きます・・・。上の3枚目の写真は、午後3時です。全然変わらない・・・。しかし火は付いているようです。

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とうとう、ドライヤー攻撃です!あまりにも変わり映えしないもんだから・・・。

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炭の詰めすぎが原因かと思い。全ての炭を一度出して、少し大きめの炭を詰め替えました。すると、ひびが入ってきました。かなりの温度上昇だったのでしょう。土の収縮がついていけなかったようです。

とりあえず、午後7時頃終わって、約9時間焼き続けましたが、全く焼けませんでした。本には、焼成時間約7時間と書かれています。空気の流れが無いので火が全然まわりませんでした。

やはり、いろいろと工夫する余地があるようです。

 

また、この本には、囲炉裏を使った成形、焼成方法が紹介されています。その方法を少し紹介しましょう。(本の内容をこんなところに書いて良いのでしょうか?良かったら、本を買ってください。売るのに貢献すればよいと思いますので・・・。)

 

今から、約1万年以上前、誰が始めたのか土器が作られました。その頃の人間の生活は、狩猟が主だったのです。そのため、簡単な住居を作りその中には囲炉裏が作られていました。その囲炉裏の周りで作られたのが、縄文式土器なのです。

柔らかい土や囲炉裏の灰につき刺すように置けるようにと、最初は、尖底土器が作られたのでしょう。本の中では、この灰を使って、尖底土器は作られたとかかれています。そして、そのまま乾燥した灰を土器に掛け乾燥させ、囲炉裏の火で焼成までやっていたのだと。

今回作った、尖底土器ですが、私が思うに、この方法が理に適っているのじゃないかと思います。それは、作っていて思いました。はっきり言って尖底土器を作るのは大変で、手ろくろから切り離したり、内側部分を整えたり、そんな事を縄文人がやっていたとは思いません。

 

そんな事なら、土器作りは伝わっていないでしょう。それと、囲炉裏で焼いてしまうと言う発想も大変興味が湧きました。大きい物はどうかと思いますが、今回作ったくらいの大きさだったら囲炉裏で焼く事も充分出来るでしょう。

 

というか、たぶんそうしていたのでしょう。

今回、縄文式土器を焼いて、とっても思った事がありました。この時代の人は、暇だったのかなぁ、と・・・。

 

= 反省 =

今回は失敗してしまいましたが、今度は囲炉裏を作って、焼いてみたいなぁって思いました。縄文式土器は、時間とこころの余裕がないと焼けないのかなぁ・・。

 


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