黒じょかに思いを馳せて
今回、成形から焼成まで終わるのに1ヶ月半くらいかかりました。作り始めたのは、全国陶磁器フェアーの前だったんですが、年度末で忙しかったとか、環境の変化心境の変化が重なってなかなか七輪陶芸が出来ませんでした。
で、ひさびさの七輪陶芸レポートになりました。今回は、夢見る黒じょかです。全国陶磁器フェアーお土産プレゼントの答えも黒じょかにしたのは、作っている最中だったこともありました。
芋焼酎ファンなら誰もが欲しがる黒じょかです。(たぶん・・)私も毎夜のごとく芋焼酎を飲んでいますので何時は黒じょかとばかりに、今回挑戦する事にしたのです。
そのきっかけになったのが、『いつでも、どこでも、縄文・室内陶芸―その辺のものを型とし、灰で乾燥、燠や炭で焼き上げてしまう画期的な技法! 』と、ものすごく長い本のタイトルなのですが、この本には、灰で乾燥させながら成形していく方法と型を使っての成形が紹介されています。
この方法を使えば、下の写真のように結構簡単に色んなものが作れます。これは、土器を作る時の技法として紹介されています。
早速、黒じょかの底の部分となる型にするお皿を選びます。この白いお皿に、灰を掛け、たたらで伸ばした土を型に入れます。そこから、今度は内に土を手びねりの方法で伸ばしていきます。
途中の写真が無いのは、あまりにも集中していて取り忘れてしまったためです・・。すいません・・。
こうして出来た作品に灰を掛け乾燥を早めます。しかしこの後、素焼きをするのに2週間以上かかったため、灰を掛ける意味がありませんでした・・。
完全に乾燥しきってから、素焼きが出来たためちょっと安心気味に窯に詰めました。しかし、温度上昇には気を使い慎重に温度を上げていきます。
と、ここでも、素焼き直後の写真をとり忘れており・・と言うか、素焼きを終わらせる前に出かけなければならなかったためそのままにして家を出てしまいました。
帰って来る途中に雨が降り出しかえってきたら、窯の上は、水びたし・・。さいわい作品には雨がかかって無かったので良かったのですが・・。
ということで、写真は、本焼き前の写真です。今回、内側の部分に釉薬を施しました。理由は、ひび割れにための水漏れを防ぐためです。外にこぼれた部分は、なんとなく良い感じに釉がかかればと思ってそのままにしました。
十分に温めた作品を、炭の中に入れていきます。(この前に、30分以上温めを行っています)前回まで、七輪の上に耐火煉瓦を使って高さを出していたのですが、この間作った、窯を使って焼きました。
これを使ったので快適に焼くことが出来ました。これを使うと快適に焼けるので、作ってみてはいかかがですか。
前々回で紹介した、強制灰釉掛けを今回もしました。温度がかなり上がった状態で、灰の中に直接つけて灰をかけるという方法です。この方法の注意点は、作品が真っ赤になった状態でやらないと灰がつきにくいです。
その甲斐あって、たっぷりと自然釉が出ています。所々硝子状になった釉薬がビードロのように綺麗です。
しかし、釉薬の掛かりすぎというか、釉薬が注ぎ口に詰まっている事に気ずかずに焼成を続けてしまったためにこんな事が・・。(左の写真)
また、中にも大きな亀裂が・・。水漏れ・・大洪水です・・。
出来れば、亀裂だけでなく、自然釉も見て下さい。
= 反省 =
今回は、良い経験が出来たというような感じです。出来上がったものを見るととっても悔しい反面、素晴らしい自然釉の美しさには、眼を奪われます。そして、窯を作ったおかげで、結構大きなものも簡単に焼けるようになったので、これからも、大きな作品に挑戦していきたいと思います。