身近な陶磁器
身近なあれが陶磁器なんです。知ってますよね。
私は、陶磁器なんて使わないよ。だって、ガラスのコップに、硝子のお皿、硝子の茶碗?を使っているもんって言う人でも、食事のあとは、やっぱり陶磁器の御世話になりますよね。
そうです。便器です。行かない人は、いないですよね。俺は、すべて、外でするという人は・・・いるかも・・。そんな人もちょっと耳を傾けてくださいね。
幕末の頃、陶磁器製便器は、割れにくく、酸やアルカリに強いと言う事で、盛んに作られるようになりました。中でも瀬戸は、陶磁器製便器の発祥の地でもあります。また、それ以前に使われていた便器のほとんどが木製だったため、木製便器をまねた形の便器がつくられました。
例えば、花のように口の開いた朝顔形小便器、下箱と呼ばれる角形大便器などです。本格的に陶磁器製便器がつくられるようになったのは、明治時代に入ってからです。
当時、タタラ成形などの方法で手作りされていた便器には、美しく装飾されたものもありました。たとえば、染付で唐草や花鳥を描いたり、織部風の釉薬を掛けたりと、便器とは思えないほど美しいものがつくられました。この時代の便器コレクターなんて言う人もいるくらいですから。
現在のような便器が作られるようになったのは、明治30年代になってからです。それから色々な製品改良が加えられ、現在のような便器が作られています。
現代の便器では、磁器製で、原料に陶石、粘土、長石などが使われています。それを成形、乾燥、施釉と言う工程を経て、焼成をします、この焼成では、トンネル窯という、長さが、100m以上もある窯で焼かれます。
陶磁器と便器のつながりって本当におもしろいですね。前に有田焼を見に行った時に装飾された便器を見てとても見入ってしまったことがありました。そういえば、私の母の実家の庭の片隅においてあった事を思い出しました。
もう割れていて、汚れていたし、当時まだ小さかった私には、興味がわかなかったのですが、今思うと、こんなところで繋がっていたのだなぁ、と思います。